2016年3月28日月曜日
墓開きってお祝いなのね
昨夏亡くなった祖母の墓開きをした。
人生に一度あるかないかの墓開きを経験出来たので、書き残しておく。
これから墓開きをされる方の参考になれば。
石屋さんはお寺で紹介してもらった。
お寺さんが紹介してくれる石屋さんはお寺さんとの連絡も早いので無駄がない。
強い思い入れがなければ、たいていは石屋さんが勧めてくれるオーソドックスな墓に決まっていく。
墓と言えば、一時期、墓相なるものをよく耳にした。
曰く、この色の石は良くない。曰く、こういう形だと霊障が出る。云々。
親戚に迷信深い人が多いので、そういう話を子供の時分からさんざ聞かされ、墓相の知識は多少ある。
多少はあるが、私はまったく信じていない。
「どんな形であれ、家族が一生懸命に供養したならば亡くなった人はわかってくれるはずだ」というのが私の持論だ。
出来るだけのことをしても常に理想からはほど遠く、いたらないのがそもそも人間なのだから、人間を卒業して仏になった人達が、墓の色が気に入らないだの墓の場所が悪いだの、懸命に生きてる人間を苦しめる筈がない。
ご縁があった石屋さんに勧められて出せるお金で買ったらこれになったよ、というのであれば、それでわかってくれると私は思っている。
今回もそういう自然な流れで石屋さんが決まり、勧められた石を選び、勧められたようにお願いした。
お墓開きは開眼供養というのだそうで、本来は喜び事だそうだ。
のしは全て慶事用を使う。
祭壇(石屋さんが用意してくれる)に三方を置き、にんじんやらキュウリやら、決められたものを決められた数用意して祭壇に配置する。
我々家族は、電車&徒歩だったので、祭壇におく物は石屋さんにお願いして用意してもらった(有料)。結構な量なので、終った後はお寺さんにもらってもらった。
私は何でも自分で頑張らないといけないと思ってしまう癖があるが、大抵のことはお願いすればやってもらえるようなので 、無理せずにプロに手配を任せるのも一つの方法みたいだ。
うちの母はドライなので、頼めることはみんな頼む。今回も石屋さんに頼んでみると言い出したのは母だった。
石屋さんが用意してくれた野菜や果物はやはり見栄えもよく立派で、無理してかけずり回って買い集めなくて良かったと思った。
お墓開きは石屋さんが全て取り仕切ってくれた。
事前に「住職から指示がありますから、その時はこれをやって下さい」等々、教えてもらえた。
真新しい墓石にはサラシが巻いてあった。前日に石屋さんが巻いておいたのだそうで、最初にお寺さんからサラシを外して下さいという指示が出る。外したサラシは三方におかれ、お墓開きが終ると家族がもらって帰る。
縁起物なのだそうで、身内の妊婦さんの腹帯なんかにすると良いそうだ。
途中で骨壺から白い袋に遺骨を移し、墓石の下に納める。
石屋さんが言うには、最近の葬儀屋さんはこの納骨用の白い袋をつけないケースが多いんだそうだ。
たいていは石屋さんが予備を持って来ているみたいなので心配はなさそうだが、納骨式の前に骨壺が入った箱の中を一度見ておくのも良いかも知れない。
墓石の下にどうやって遺骨を納めるのかが、私の長年の疑問だった。
墓石はいくつかのパーツから成り立っていて、ただ置いてあるだけなので、動かせば動く。
前面にある小さな石を動かすと中に空洞があって、その空洞に遺骨を入れられるようになっていた。
石屋さんは慣れた手つきで空洞のフタの役目をしている小さな石を動かして、遺骨の入った白い袋をポンと入れた。
そのまま石を元の位置に戻して終了。
石はセメントかなにかでくっついていると思っていたので、意外な収納方法に感動した。合理的。
そういえば、昔何かの映画で、食べるに困った人が墓に一緒に入れられている遺品(確か宝石かなにか)を取り出して売ってお金にする、というのを見た。
あれはそういうことだったのかと納得。
開眼供養は1時間くらいで終る。
粗相がないかドキドキしながら参加したが、終始石屋さんとお寺さんが教えてくれるので何の問題もなく終えた。
天気予報では寒くなると言われていたにも関わらず、お墓開きの間中はポカポカ陽気で、過ごしやすく、ありがたかった。(寒いよりも雨が降る方が大変だと思う)
石屋さんからもお寺さんからも「大切なのはこれからお墓参りをすることですよ」と釘をさされた。
頑張って行こう(なるべく)。
ローソク立 ステンレス風防
ガラスの風防は一番小さいロウソクを使わないと割れるそうだ。ガラスの風防は1個700円するそうなので、割れると不経済。チャッカマン必携。石屋さんが教えてくれた豆知識。