2016年3月17日木曜日
実力派 独立の春
飲食店関係者に知り合いが多い。
この春は知ってるだけでも何人かが独立して自分のお店を持った。
私自身はお酒を飲まないから、夜にお客さんとして行くことはほとんどない。(ゼロではないけど、二年に一度くらい。)
飲まないのでサービスとかお酒の種類とかはよくわからない。
ただ、少し離れた距離から見ているので、なんとなく、パターンみたいなものが見えてきた気がする。
飲食店と普通の会社は仕組みから何から色々と違う。
大雑把な言い方になるけど、飲食店に携わっている経営者には、「違うからこれが当り前」と思う人と、「違うけどこれは当り前」と思う人と、二通りのタイプの人がいると思う。
前者は「このやり方が当然なんだからそちらが合わせなさい」というものだ。普通に暮らしていたら誰でも自分のおかれた環境に順応するから、自分が中心にいるのが当然という感覚に流されて行く方が多いと思う。
後者は「こちらとそちらのやり方は違うかも知れないけど、常識的に考えれば、こう判断しますよね」というもので、自分の感覚を押し付ける訳でもなく、相手の言い分に押される訳でもない。
この場合の「常識」は、子供が聞いてもわかるような規範で、誰が聞いても反論は出来ない大原則みたいなもの。
ルールが先にあって、お互いにそれに合わせましょうという考え方なので、完全に価値観が違ってしまえば話にならないが、一般的な価値観を持っていれば相手の言っている事はわかるし、無理にあれこれ邪推する必要もない。
上客を呼んでるお店のオーナーにどちらの感覚が必要か、推して知るべしだ。
独立して順調満帆に物事が進んで行く人なんて多分いなくて、上手くいってる所でも良いときばかりではなかったんだろうと思う。
上手くいく人にはどこか「運の良さ」みたいなものはあって、始めたときは立地も周囲の環境もあまり良いとは言えなかったのに、数年経つうちに周りがどんどん変わっていって環境が良くなってしまった、という奇跡みたいな話はある。
ただ運の良さ以上に、努力とまともな価値観が持つ意味は大きい。
営業時間以外も仕事の為に動き回っている人を、私は何人も知っている。
この春独立する知り合いには、かなり長い間積み上げてきて、「満を持して」という人が多い。
三年以内に半分以上が閉店する世界だ。
相変わらず景気は良いとは言えないけど、十年後には「この人あり」の名物オーナーや名物ママになってもらえたら。
案内サイン 予約席(両面) 【DS-5】[シンビ 予約席 案内 サイン プレート]
行く前に予約するのがマナーだそうだが、面倒でやったことがない。人気店だと営業が始まった直後、この札でテーブルが埋まる。あとは「何時まででよろしければ」の時間交渉。