2016年2月23日火曜日
言葉を映像に変換するだけ
英語を勉強し始めた頃、ネイティブの喋るスピードについていけなくて困った。
何かで「言葉をイメージに置き換えるとついていける」と読んで、やってみたら、その効果に驚いた。
中学卒業程度の英語を駆使して喋るには工夫が必要、工夫が不足をカバーしてくれると実感した。
言葉を言葉として理解するだけじゃなく、頭の中で映像化する。
英語の単語を一つ一つ真面目に日本語に訳していたら、とてもネイティブの速さにはついていけない。
そうかと言って、ネイティブはこちらのスピードに合わせて話してはくれない。
ダメもとで聞こえる言葉をそのまま頭で映像化する、というのをやってみた。
"I have a book."なら、
”I”で自分(多少美化するのは可)を、
"have"で自分の手を、
"a book"で本を自分の手に持たせる、
というふうに何も考えずに頭の中で映像化した。
出来上がった絵がその文章の意味、はい次、という感じでイメージを作って行く。
文章を読む際、書かれている言葉を頭の中で映像化するのに近い。
頭で考えるのではなく、頭の中で言葉を映像に変換するだけ。
難しい文章でも、読んで文意を考えるのではなく、単純に映像化してしまう。
映像化するだけだと、主観は入らないから、意外と正確に文意を理解出来る。
頭で出来上がったその映像を見て、感じる事がその文章への自分の印象なのだということにする。
「あなたの考えは?」と聞かれたら、それをそのまま相手に伝えれば良い。
何も考えず、ただ耳に聞こえた言葉をそのまま映像化して頭に浮かべると、理解が早くなってネイティブのスピードについていけるようになった。
こちらが喋るときも、同じように頭にあるイメージを一つ一つ言葉に置き換えて相手に伝える。
順を追ってイメージを言葉に置き換えて行くと、最終的に自分の考えを相手に説明することになる。
英語でも日本語でも同じ。
「どう言おう」と考えて話すより、相手もイメージを把握しやすいらしく、ずっと話が伝わりやすくなった。
言葉をイメージ化できるかどうかは、訓練だ。
習慣的にイメージを浮べられる人とそうでない人がいる。
言葉をイメージ化する習慣がない人は、イメージに具体性を持っていない場合が多い。
「かわいい」って例えばどんなの?と聞くと「かわいいもの」とだけしかかえって来ない。
ミニサイズが持つかわいさなのか、ガーリーなかわいさなのか、素朴なかわいさなのか、小動物のかわいさなのか、はっきりイメージが出来ていない。
「こういうのをかわいいと感じる人がいる」「こういうのをかわいいと自分は感じる」というふうに、人を見て自分を振りかえってイメージに具体性を持つことで、自然と言葉をイメージできるようになる。
イメージできるようになったら、ネイティブのスピードは恐くなくなる。