2016年6月30日木曜日

映画「ミーン・マシーン」を見た



ミーン・マシーン (字幕版)
これを見た。

全然面白くなさそうだし、明らかにB級だろうと思って見始めた。
見て自分が間違っていることに気づいた。面白かった。



イングランド代表にまでなったダニー・ミーン(ビニー・ジョーンズ)が八百長試合で身を持ち崩し、飲酒運転と公務執行妨害でなぜか3年も食らい、入った刑務所でサッカーチームを作って看守対囚人の試合をする、というお話。

ビニー自身が元ウェールズ代表のプロサッカー選手 でもあるので、サッカーシーンが良かった。


刑務所に入ったことがないからよくわからないが、ダニーが入った刑務所はむっちゃくちゃだ。賭博は平気で行われるし、囚人がその辺をフラフラ歩いてるし、「外に出られない」「ワルばっかり」「看守に理不尽な扱いを受ける」ということ以外は普通の生活で、ちょっと人口密度の高いアパート暮らしみたいに見える。

しかしながらやはり刑務所は刑務所で、空を見上げるように夢を求めてしまうのか、彼等はダニーがキャプテンを務める囚人チームに参加し、文句も言わずに練習を重ね、試合に臨む。


私はサッカーに詳しくないが、この映画を見ているとイギリス人はサッカーが好きなんだなぁということはよくわかる。

知り合いで日本に長く住んでいるイギリス人に、以前「日本のサッカーチームには〈キラー〉がいない」と言われたことがある。
文字通りの「人殺し」ではなく、「人を殺しかねないほどのファイトとエネルギーを持っている選手」という意味だ。
「強いて言えばカズが日本で唯一のキラーかな」と言っていたが、サッカーが強い国には人を殺しかねないくらいの気もちで試合をしている選手が何人もいるのだそうだ。

「ミーン・マシーン」を見ていた時に、そのことを思い出した。スポーツマンシップ云々より勝ちゃ良いのだ。海外のサッカーの試合に頻繁に出てくるラフプレーが「当然」なのもわかる気がした。(もっともそのバックには大きなお金が動いているのかも知れないが)


ロックとかストーンコールドとか、レスラーが俳優になるケースはしばしばあるけど、サッカー選手が俳優になったというケースを私はあまり知らない。
アメプロのレスラーは自己プロデュースに長けているから、一流選手なら俳優くらいやれそうだと思うけど、サッカー選手はどうなんだろう?
元サッカー選手のサッカー映画だから面白かった、というのではなく、この映画自体面白かったし、ビニーも良い俳優さんだと思う。
ハデさはないけど、個性豊かな囚人たちも意外と丁寧に描かれているので、見て損はない。