2016年6月13日月曜日
映画「カリートの道」を見た
アル・パチーノ映画の名場面ばっかり集めた動画を見た時に、"Calite's way"とタイトルをうったものがあった。
アル・パチーノが担架のようなものに仰向けに寝て、天井を見ながら何か囁いているという映像だった。
「ゴッドファーザー」と「スカーフェイス」くらいしかアル・パチーノ作品は見ていないが、80年代以降は顔に深くシワが刻まれて、あのマイケルの美貌はどこへやらという印象だった。
仰向けに寝ているから多少シワが伸びるのか、光の加減かアンチエイジング・マジックのおかげかそれはわからないが、仰向けに寝ているパチーノはシワが目立たず、お肌がふっくらとしていたマイケルを思わせるような可愛らしい顔立ちだった。
私のマイケルが戻って来た!と思って見てみた。
「スカーフェイス」が1983年、カリートは1993年で、10年も開きがあるのになぜかカリートの方がシワがない。
もっとも、「スカーフェイス」のトニーは眉毛はボサボサで肌は浅黒く、下まつげが微妙にあったりする銭形警部顔で、わざわざ不細工に作ってた気もするから、単純に比べることは出来ない。
俳優さんは、たいてい元々の顔立ちはすごくよく、それを化粧で崩したりさらに美しくしたり自由自在だから、単純に美醜を云々するのは的が外れている気もするけれど、気になるんだから仕方がない。
トム・クルーズの映画を見ていて気づいたことだけど、トム君もアル・パチーノも背が低い。
トム君の映画を全部見た訳でも何でもないから勝手なことは言えないが、どうもトム君は自分より見栄えのいい俳優と共演している印象がない。
「スカーフェイス」を見ればわかるけど、トニーの舎弟のマニーは長身でルックスの良い二枚目だ。
トニーの方が頭がいいからトニーの方が立場は上だが、見栄えの良いマニーと並んで歩くトニーは、背が小さくて不細工でふんぞり返って歩いていて、お世辞にも格好良いとは言えない。
もう、この頃からすでにパチーノは二枚目俳優という看板を捨てようとしていたのかもしれない。
「カリート」は大物の麻薬の売人の役なので、身なりもよくそれなりに見せてはいるし、マイケルを思い出させるような顔立ちの良さもそのままだ。
ただもう二枚目云々という演技ではなく、たそこに居るだけで十分に眼を引いている。
私は「スカーフェイス」も好きだけど、トニーよりもカリートの方がはるかにオーラがある。
おそらくアル・パチーノはそういう10年間を送って来たんだろうと思った。
ちなみにアル・パチーノが演じるカリートの友達で弁護士のデイブの役を演じたのはショーン・ペン。昔マドンナと結婚していた人だ。
私はあまりショーン・ペンを知らないし興味もなかったが、昔私の英語の先生だったイギリス人が、「マドンナはどうしてあんなにケチ臭い男と結婚したんだろう?そう思わんか?」と言っていた。
「ショーン・ペン自体を知らない」と答えたら「知らんのか。こういうケチ臭い顔をした男だ」とマネをしていた。
「カリート」に出ていたショーン・ペンは先生が顔真似していたのとは全然違った。あれは男の嫉妬だったんだろうな。
カリートの道 (字幕版)
カリートがイタリア系じゃないなんてバカな。