2016年6月7日火曜日

映画「天使と悪魔」(「ダ・ヴィンチ・コード」の続編)を見た



ネットニュースで「ダ・ヴィンチ・コード」の三作目の制作が始まりそうだ、という記事を見て「二作目があったんか!」と驚き、探してみたらあった。(失礼)

「天使と悪魔」というタイトルで、プライムビデオにもあった。
あれだけグダグダ「ダ・ヴィンチ・コード」に文句をたれておきながら続編も見てしまった。
いつものようにポリシーなどない。




この作品は前作と同じくトム・ハンクスが主役のラングドン教授を演じている。
前作でバチカンから睨まれただろうからもう宗教がらみはないかと思いきや、本作はもろにバチカンの話だった。
あいかわらずバチカンに釘は刺しつつも、本作では教会の擁護にも回っている。大人の配慮が色々働いたのかなと思うようなお話だった。


元々「ダ・ヴィンチ・コード」の続編そのものに興味はなかったが、「天使と悪魔」に出てくる俳優陣の名前を読んでいたら、ユアン・マクレガーの名前が出て来たので見たくなった。
最近はあまり熱心に見ないけど、以前私はこのユアン・マクレガーが大好きだった。
どの作品が好きという訳ではなく、なんとなく雰囲気が好きだったのだが、トム・クルーズファンの友達に、「あぁ、あの田舎のボンボンみたいな人ね」と言われてショックを受け、それ以来あまり大きな声では言わないようしている。


私はカトリックに詳しくないので(プロテスタントにも詳しくないけど)具体的なことはよくわからないが、ローマ教皇と言う存在は非常に大きな影響力を持つらしい。
この映画では、教皇の死去に伴い新しい教皇を選出するコンクラーベを巡るバチカンが舞台になっている。

「ゴッドファーザー3」でもそうだったけど、教皇が変わるというのは信仰上のことだけでなく一種の政治事情の変更も意味するようで、新教皇の考え方一つでそれまで容認されて来たことが容認されなくなることもあるから利害が絡む皆さんには大きな問題らしい。
「ゴッドファーザー3」に出て来た新教皇の急死は、実話に基づくもので、このときは新教皇の毒殺が強く疑われたと言われている。
 一説によるとバチカンはヘタな諜報機関よりも世界の情報を持っているとも言うから、影響力と資本力のある所には、難しい事情もまた寄って来てしまうのだろう。
教会に配慮をしつつも映画の題材に常に取り上げられるのは、ドラマを生みやすい条件が揃ってしまっているということなのかもしれない。


この作品も「ダ・ヴィンチ・コード」同様謎解きが主体だけれど、前回ほどややこしい話ではない。
キリスト教の知識が無くても大体わかるし、ローマ観光案内くらいの気持ちで見ると楽しいんじゃないかと思う。(ローマに行った事がないからよくわからないが)

どうでも良いけど、映画の中に出てくる教会がどれもこれも古くて、日本的な感覚で言うと廃寺に近い状態なことに驚いた。
日本のお寺のようにピカピカに掃除するという価値観はないのかもしれないが、建築物は文化財でもある訳だから状態を良くしておくというのは当り前のことだと思っていたんだけど、どうなんだろう?と思いながら見ていた。


「ダ・ヴィンチ・コード」三作目はそろそろ宗教から離れるかな。