2016年5月30日月曜日

映画「ペントハウス」を見た



ニューヨークの富裕層が住む高級アパートメントを舞台にしたコメディ映画「ペントハウス」を見た。
この前に見た「今そこにある危機」の舞台がホワイトハウスだったから、「◯◯ハウス」という名前だけで「政治モノかな」と勝手に思って見始めた。
見たら全然違った。政治モノじゃなくて、泥棒モノだった。




ペントハウス (字幕版)
スーツ着てたら全部政治モノと思うのは偏見だなんてわかってるよ、そんなこた。


この映画の舞台は富裕層向けの最高級アパートメント。そのアパートで働く労働者たちが、なけなしの虎の子を最上階に住む金持ちの投資家に横領され、反省のそぶりも見せない傲慢さに腹を立てて何とか取り返そうと奔走する。
取り返すと言っても言葉で返してもらうのは無理なので、無理矢理探し出して盗み出す、という話だ。


主役のジョシュ(ベン・スティラー)が中心になってメンバーを集め、盗みに関しては全員素人だからと知り合いの黒人のこそ泥、スライドも仲間に入れる。このスライドを演じているのが、エディ・マーフィーだ。

このエディ・マーフィーのキャスティングはokなんだろうか、とちょっと思った。
エディは完璧に黒人のこそ泥を演じていたけど、そもそも黒人=犯罪者という偏見が土台になければ成り立たない設定だ。

脚本作りにはエディも参加していたようだし、演じている人と見ている人が気にならないなら私が口を挟むような話でもないんだけど、見た人の中にはひっかかった人もいるんじゃないかなぁと思った。

ベン・スティラーがこそ泥役で、エディ・マーフィーがマネージャーならば、変な違和感は抱かなかったはずだしそっちの方が面白い話になったんじゃないかなぁと思う。
実際、2人の演技力ならばそれも出来た筈だ。

エディが今までずっとステレオタイプな黒人の役に収まらない演技をし続けていたから、余計に逆のキャスティングで見たかったなぁと思った。


我が日本には「ルパン三世」という素晴らしい泥棒アニメがあって、みんな子供の時分からルパンを見ているから、おそらく泥棒モノにはちょっとうるさいんだろう。

映画を見ながら、もっとテンポよく!とか、いやそれはありえない!とか、心の中で突っ込む自分が自分で嫌になった。
なんでもっと素直に映画を楽しめないんだろう。因果だなぁ、と思ったら映画終ってた。
話自体は面白いし、ベン・スティラーもエディ・マーフィーも上手いのに、なんだか残念だが、まぁ良いや。

さ、次見よう。