2016年5月27日金曜日
映画「ボーダー」を見た
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロという2人のゴッドファーザーが競演した「ボーダー」という映画を見た。
これ以前に「ヒート」という映画で競演していたそうだが、そちらは見ていない。
タダで見れたのが「ボーダー」だったので、とりあえず見る事にした。
毎度のAmazon。「ボーダー」はタダだけど「ヒート」は有料。
ボーダー [DVD]
ジャケット見た時に嫌な予感はした。
一言で言うと、「あぶない刑事」と「ハングマン」を足して2で割ったような話だった。
拳銃を撃って撃って撃ちまくるニューヨーク市警のベテラン刑事2人が、社会に潜む許せない奴らに立ち向かう、という内容。
アル・パチーノ68歳、ロバート・デ・ニーロ64歳。
欧米人は日本人の感覚で見るとシワが出来るのが早いようで、どう解釈してもおじいちゃんな2人のイタリア系タカ&ユージを見ているようだった。
ちなみにデ・ニーロの彼女役のカーラ・グギノは36歳。28も歳下の彼女って。どんだけもてるんだ。
中味は大した話でもなく、豪華な2人を活かしきっている訳でもなく、なんとなく話が進んでなんとなく終わった。
見る方がどうしても「ゴッドファーザーよ、もう一度」という期待を持ち過ぎるというのもあるんだろう。「どこにもゴッドファーザーがいない」事実に期待はずれ感を覚えるのか、この映画の評価はひどかったようだ。
アル・パチーノはポール・マッカートニーにしか見えないし(劇中にもそんな台詞がある)、デ・ニーロが笑うとどうしてもマフィアっぽく見える。走り回る刑事ではなく、座って考える刑事だったら、もう少し良かったかも知れない(余計なお世話)。
何よりも気になったのが、2人の服。
2人とも革のジャケットが多かったが、その下に見るからに高そうなシャツを着ている。革のジャケットはヨレヨレ(洗いがかけてあるのかもしれない)だが、中に着ているシャツが袋から出したばかりのピカピカの高級品にしか見えず、気になってしょうがなかった。
ニューヨーク市警はお給料が良いみたいだ。
「ゴッドファーザー」の面影はまるっきり消えた2人だったが、唯一アル・パチーノが囁く場面に、マイケルを垣間見た気がした。
何十年も前のたった一つの役に縛られるのもねぇ、というのが演じる側の本音かも知れないが、見る側はいつまでも期待に応えてもらいたいと思うものだ。
人が老いるのは当り前のことなのに、それが許されない俳優という稼業は、大変だなぁと思った。