2016年4月12日火曜日
Amazonのプライム会員になってファントムを見た
Amazonのプライム会員の映画見放題(プライム会員限定)が少し前から気になっていた。
魅力的な映画はいろいろあったが(「オースティンパワーズ」とか)「オペラ座の怪人25周年公演inロンドン」をどうしても見たくて会員になった。
オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン (字幕版)
「オペラ座の怪人」は元々は小説で、イギリスの作曲家のアンドリュー・ロイドウェバーが音楽を手がけ、ミュージカルとして発表して大ヒットした作品だ。
何度か映画にもなっているが、私は何よりも最初にこのロンドン版のミュージカルを見たので、私に取ってはこれが「本編」であとは「亜流」だ(本末転倒)。
友達と行ったロンドンで、この舞台を二回見た。
元々は全然興味がなかったけど、一緒に行った友達が大のミュージカルファンで「ロンドンに行くならミュージカルを毎日でも見たい!」と言うので、つきあって毎日見に行っていた。
この他にも「キャッツ」とか「サンセット大通り」とか色々見させられたが、「オペラ座の怪人」(以下、ファントム)が一番良くて、「帰国前にもう一度見たい!」と思い、ギリギリの時間にチケットを取って見に行った。
当時のロンドンミュージカルシーンでも、このファントムはとても人気があって、たいてい満員だったから、後ろの方のチケットを取って何とか見ていた。
それでも幸せだった。それぐらい良かった。
このロンドン版のファントムは、とにかく端整で、紳士的な姿勢を崩さない描き方をされていた。
ファントムの醜い顔がほとんど見えないほど遠くから見ていた私達は、「ラウルなんか捨ててファントムを選べば良いのに。あんな胸モジャ(私が見たときのラウルを演じた俳優は胸毛が濃くて、シャツの胸元から胸毛が見えていた)のどこが良いんだ」と語り合っていた。
この劇場版のミュージカルはなかなか映像化されることがなかった。
日本に帰って来てからもメロディが頭を離れなかったので、仕方なくロンドンオリジナルカンパニー(当時アンドリュー・ロイドウェバーの奥さんだったサラ・ブライトマンが主役を演じた)の演技を録音したCDを買って、すり切れるほど聞いた。
その後、ロイドウェバー自身が手がけた映画が作られた。
映画館に見に行ったら、おばさんがいっぱい、立ち見まで出た超満員上映だったが、どこか猥雑なイメージが強くて、私はあまり好きになれなかった。
映画版のファントムは俳優が良くも悪くもセクシーで、格好良すぎた。
ファントムの良さはイギリス的端整さであって、ラテンのセクシーさはいらんのだ。
シャツの袖をまくった様で苦悩するファントムは「違うよなぁ」と思った。
ミニー・ドライバーがカルロッタを演じたのがご愛嬌だったから覚えているけど、それ以外はろくに覚えていない。
今回、何気なくAmazon・ビデオのリストを見ていたら、劇場版の映像があった。
予告編を見てみたら、私がロンドンで見たあの舞台だった。
「どうしても見たい!」という欲求に逆らえず、冒頭の如く会員登録を済ませ(まともに見ると高い)、見た。
細かい演出は多少変えてある(特別版らしい)けど、あのロンドンの舞台そのままだった。家に居て、またあの舞台が見れるなんて思わなかった。幸せだ。
日本では劇団四季のファントムが有名だ。
劇団四季の舞台は見ていないからよくわからないが、四季は、ダンスも歌もレベルが高いからきっと見応えがあるだろう。
でもそれとは又別に、ロンドンのクラシカルな劇場(結講小さい)で演じられる舞台はやっぱり素晴らしい。
ファントムの舞台は19世紀のパリなので、現代的な劇場で見るより、 雰囲気を楽しめると思う。
怪人と歌姫の悲恋物語、最後にステキなオマケもあるので、機会があればぜひ。(Amazonの回し者)
You Tube 私がロンドンで見たのはこのキャスト Mark Mckerracher 1995
探せばあるもんだ。ネットで見ると、今はこの俳優さんはだいぶ恰幅が良くなってしまったようだが、私が見た頃はめっちゃくちゃ格好良かった。もう、ラウルなんて目じゃないっていうくらい格好良かった。時代の流れを感じる…。