2016年1月25日月曜日

電子辞書か紙の辞書か


電子辞書が登場してから数十年。
重い辞書を運ぶ労働から解放された喜びは忘れられない。
英語の学校にも、海外にも、持って行くのは電子辞書。
なんて便利なものがあるんだろうと思ったのが昨日の事のようだ。


あれから紆余曲折を経て、今は紙の辞書を使っている。
数年前まで、メインは電子辞書だった。
前述の通り運ぶのに便利だし、英和・和英・広辞苑・漢和と私に必要なものが一つにまとまっている。こんな合理的なものはなかった。
今でも広辞苑は電子辞書をメインに使っているが、英語関係は紙に戻した。
紙の辞書で引く方が早いのだ。

英語の辞書を引く時、意味が一つか二つの名詞だけ、ということはあまりない。
いくつも意味を持ってる動詞、複数の単語が連なっている熟語、前後につく単語によって意味のニュアンスが変わるもの、自分が言いたい感情に最も近い表現等々、下手すると複数ページにわたる説明を読まないといけないこともある。
英語がコミュニケーションの道具である以上、出来るだけ正確に伝えようと考えるのは自然なことで、そうなるとどうしても自分に必要な表現を、辞書の説明の中から探し出すことになる。

電子辞書は単純に単語にたどり着くのは得意だが、その後の「自分に必要な表現を探す」というのは存外不得手だ。
スクロールしながら読む文字は読みにくいし、読み落としもある。
密集した電子文字を読むのは結講大変な作業だ。

紙の辞書は斜め読みも熟読も容易にできる。
適度な空間が目に優しく、知りたい事が向こうから目に飛び込んでくる。
意味だけとって終りじゃなく、あくまでも「読む」ので、数回引けば頭に入る。
視覚的な影響力って大きい。

広辞苑はそこまで長々と説明がないから、電子辞書でも問題はないが、英語と漢和は出先とか急ぎとかじゃない限り、紙の方が結局早い。

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